HIKING RECORD 山行記録
HIKING RECORD
山行記録
黒部源流薬師沢左俣(富山県)沢登り&渓流釣り
日付 | 2025/08/22 |
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天候 | 晴れ |
メンバー | 高田、佐々木 |
行程 | 8/21 玖珂集合(21時)→山陽道→北陸道→有峰林道亀谷ゲート(8/22 5時半着) 8/22 折立登山口出発(7時)→太郎平小屋(11時30分)→薬師沢小屋(16時) 8/23 起床(4時)→出発(5時)→左俣出合(第三渡渉点)6時→出渓(15時30分) 8/24 起床(4時)→出発(5時)→北ノ股岳(6時30分)→太郎平小屋(8時)→折立駐車場(12時)→帰宅 |

3年前から渓流釣りを始めた、以前から興味はあったが中々機会に恵まれずにいたが、同会の佐々木さんとの出会いがきっかけで始めることになった。(佐々木さんは自分で毛鉤を作るほどの達人である)
西中国山地の沢から始め、宮崎の祝子川へと行くようになり、今年の7月は四国の坂瀬川、そしていよいよ今回北アルプス黒部源流薬師沢に行くことになった。

薬師沢左俣はそんなに難しい滝もなく殆ど巻き道でクリアできる様である。とは言え沢登りはバリエーションルートである。沢靴、ハーネス、登攀具、ロープ等万全の体制で臨む。
アプローチは折立登山口から太郎坂標高差1,000mを太郎平小屋を目指してゆっくり登る。このエリアは薬師岳、黒部五郎岳、鷲羽岳等々百名山の宝庫だからだろう一般登山客(ハイカー)が多い。太郎平小屋から薬師沢に向かって標高差400mを下る。途中薬師沢の第一、第二渡渉点で竿を出す。流石、北アルプス薬師沢だけのことはある、魚影、当たり等反応は凄い。だだ、これを釣果に繋げられるのはテクニックと経験であろう。私は釣果ゼロだが師匠佐々木さんは4匹も釣り上げた。(すべてリリース)
時間も迫ってきたので、翌日の左俣出合を確認後薬師沢小屋を目指す。薬師沢小屋は沢沿いに佇む趣のある山小屋である。(久しぶりに山小屋の窮屈感を感じた)
翌日8/23は朝5時に薬師沢小屋を出発。朝飯は前夜弁当(ちまき)でもらう。薬師沢小屋から左俣出合まで前日の登山道標高差約100mをゆくっりと登り返す。
6時左俣着、ここで沢支度、釣り準備をして入渓。時間を10時までと決め釣りをしながら遡上する。渓流釣りの定石として一度探ったポイントは釣れても釣れなくても直ぐに次のポイントを目指す方が効率的であるらしい。1匹釣れたら交代というプレッシャーのかかるルールを作りポイントを探っていく。すると前日釣果ゼロの私の竿にイワナがヒットしてきた。時間的に朝まづめということもあるのか?1匹釣れるとそれまでのプレッシャーから解放され気が楽になった。それからも佐々木師匠はもちろんのこと、私にも面白いようにイワナが釣れるではないか。結局10時タイムリミットまで二人合わせて10匹超の釣果があった。(イワナは釣れるたびに写真を撮り優しくリリース)
その後は納竿して沢登りに専念する。滝帯は基本高巻きか滝脇の簡単な岩場を上り極力濡れないように登って行く。途中明らかにクマの糞(バケツをひっくり返したような)を見つけ緊張が走る。笛を吹きながら上の安全地帯を目指す。この数日前に薬師峠キャンプ場にクマが現れキャンプ場は暫く閉鎖になってた。まあ、元々クマのエリアなのだからどこに出ても不思議はない。クマに会わないようただ祈るばかりである。
滝帯を抜け赤木平周辺まで来ると一気に傾斜が落ちお花畑が稜線まで続く。今までの沢登りの源流詰めは急な枯滝やゴーロ、挙句の果てに藪漕ぎして汗だくになりながら稜線に抜けるが、ここはまさにパラダイスである。
稜線に出ると一般登山道に合流。ここで沢靴からアプローチシューズに履き替え縦走路を太郎平小屋経由で折立に下山。駐車場まであと標高差100m付近で登山道脇の藪の中に子熊を佐々木さんが発見。(私は気付かなかったが)最後の最後で少し緊張も走るが無事に下山することができた。沢登り、釣り、登山もすべてが充実した大変楽しい釣り山行であった。この周辺の黒部源流は来年また訪れたい。

text | 高田 |
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photo | 高田、佐々木 |