HIKING RECORD 山行記録

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秋の木曽駒ヶ岳

日付2023/10/06
天候1日目曇り 2日目晴れ
メンバー江本(正)、吉田、大村(孝)、井上、田中
行程10/5(木)18:40宇部~19:45山口IC~高速道路~
10/6(金)5:15駒ヶ根IC~5:30菅野台バスセンター~7:30バス、ロープウェイ利用~8:30千畳敷駅~中岳~10:30駒ヶ岳頂上山荘幕営地、12:00幕営地~12:15木曽駒ヶ岳(西駒ヶ岳)~13:00馬の背にて撤退~13:30幕営地
10/7(土)B隊7:00幕営地~馬の背~遭難記念碑~濃ケ池~中岳~11:30幕営地
     A隊7:30幕営地~中岳~8:30宝剣岳~9:40幕営地
12:00幕営地~14:00千畳敷駅~15:15ロープウェイ、バス利用~16:00菅野台バスセンター~駒ヶ根IC~高速道路
10/8(日)~4:40小郡IC~5:45宇部

秋の紅葉を楽しみに木曽駒ヶ岳の縦走を計画した。1日目、菅野台バスセンター到着時点ですでにバス停には長蛇の列ができていたが臨時便が出ており当初の予定と大幅に時間がずれることなく行動できた。ロープウェイを利用し標高1662mのしらび平駅から2612mの千畳敷駅にあっという間に到着。ロープウェイの窓からは美しい三段紅葉が楽しめた。

各自防寒着をレインウェア上下の下に着込み出発。千畳敷駅の温度計では気温マイナス3℃とあったが風速16~18mあり立ち止まると体温がすぐに奪われていく。

途中の小休止ではツェルトを利用して体温の低下を防いだ。駒ヶ岳頂上山荘幕営地でテント設営、休憩後に木曽駒ヶ岳経由で将棊頭山へ向けて出発。

霧氷の風景の中、時々青空も見えていたが歩くうちにガスが濃くなり風も強くなっていく。将棊頭山への稜線歩きでは、時々突風が吹き、立ち止まりながら前進していたが、天候が回復する兆しがないことからリーダーの判断で2779m地点の手前、馬の背あたりで撤退し幕営地まで引き返した。

スマホの気象情報や山荘などで情報を収集し、翌日は天候が回復する見込みであることを確認するが、今回は翌日の檜尾岳への縦走はあきらめ出発時刻を遅くした無理のない行動計画へと変更する。早めの夕食をゆっくりと楽しんだ。夜間も風が強いためテントの張り綱をしっかりと固定し、あるだけの防寒着を着込んで就寝。疲れもありぐっすりと眠れた。

2日目、きれいな朝焼けを見ることができ、風はあるものの晴天。

朝食後、2グループに分かれて散策した。体調が万全でないA隊(AM宝剣岳ピストンのみ)、元気なB隊(AM将棊頭山、PM宝剣岳ピストン)で行動する。7:30A隊2名は宝剣岳へ向け出発。前日岩に張り付いていた氷もこの時間にはすっかり風で飛ばされており準備したチェーンスパイクは使用しなかった。鎖場を慎重に通過し、あっけなく宝剣岳の山頂へ到着。

7:00B隊の3名は将棊頭山へ向けて出発。馬の背経由の稜線歩きは、北からの風が冷たかったが前日のような突風が吹くことはなかった。

視界も良好で白くなった御嶽山、八ヶ岳、南アルプス、富士山、北アルプスなどの展望を楽しんだ。

遭難記念碑に到着した時点で予定よりも行動が遅れていたため将棊頭山を割愛し、濃ケ池経由で中岳を超えて1時間遅れで幕営地に帰着した。

12:00テント撤収し皆で下山開始する。

途中、B隊は宝剣岳に寄り道したため、その間A隊には待ってもらった。3連休、紅葉シーズンということもあり千畳敷駅までの道は人でいっぱい。

下りのロープウェイは整理券を確保してから1時間弱待ち時間が生じたが、バスは臨時便を利用できすぐに乗車することができた。

秋から突然に冬を体感し、高度の関係もあってか体調が優れなかったが紅葉し始めた木々と、氷のついた岩の風景を一緒に見ることは初めてで貴重な体験ができた。

今回事前にネットの気象情報より、気温が下がることと強風が吹くことの情報は得ていたのでウェアや装備などを準備にも活かすことができ、現地でも慌てることなく行動できたと思う。準備の際、衣類の選択に迷ったが、この季節は急に気温が低下することも想定してある程度の冬装備を持参しても無駄にはならないことを実感した。

また、気象情報の入手と天候判断の大切さについても実感し、よい経験となった。

text田中、江本(正)
photo井上、吉田、大村(孝)、江本(正)、田中